2026.09.29

食材の温度で切れ方が変わる?常温・チルド・冷凍の違い

辻
Author 辻

こんにちは。兵庫県明石市でスライサー、カッター、成型機などの製造販売を行っているアサヒ産業の辻と申します。

食品加工の現場では、「同じ食材なのに、今日はいつもより切りにくい」「以前はきれいに切れていたのに、最近仕上がりが安定しない」といったことはないでしょうか。

そんなとき、刃物の切れ味や機械の設定だけでなく、確認していただきたいのが「食材の温度」です。

肉や魚などの食材は、温度によって硬さや加工のしやすさが変化します。

今回は、「常温」「チルド」「冷凍」という3つの温度帯と、カットするときの違いについてご紹介します。

♦ そもそも「常温・チルド・冷凍」とは?

食品を扱う際によく耳にする「常温」「チルド」「冷凍」。

普段何気なく使っている言葉ですが、それぞれ食材の状態は大きく異なります。

・常温は、冷蔵や冷凍をしていない温度帯。
・チルドは、食材が凍結しない程度の低い温度で保管された状態。
・冷凍は、食材の水分が凍結している状態。

これらの温度の違いは保存だけでなく、実は「切りやすさ」にも大きく関係しているのです。

それぞれの温度帯によって、切りやすさにどのような変化があるのかを詳しく解説します。

♦ 常温に近づくと食材は柔らかくなる

例えば肉の場合、温度が上がると脂肪が柔らかくなり、肉全体も変形しやすくなります。

柔らかいこと自体が悪いわけではありませんが、スライサーで一定の幅にカットする場合には、食材が刃物に押されて変形したり、逃げたりすることがあります。

その結果、

・厚みや幅が揃いにくい
・切断面がきれいにならない
・食材の形が崩れる

といった悩みが出てくることもあるでしょう。

「機械の調子が悪いのかな?」と思っていても、実は食材の温度がいつもより高かった、というケースも考えられます。

♦ チルド状態は形が安定しやすい

反対に、食材の温度を下げると肉や脂肪が締まり、形が安定してきます。

そのため、常温に近い柔らかい状態と比べると、刃物が入ったときに食材が動きにくくなり、一定の寸法でカットしやすくなります。

弊社のミニマルチスライサーでも、基本的にはこのようなチルド状態(-2℃~5℃)の食材をカットします。

特に一定の幅に揃えてカットしたい場合には、機械の設定だけでなく、投入する食材の温度をできるだけ一定にしておくことも、仕上がりを安定させるポイントになります。

♦ 冷凍は硬くなりすぎるので注意

「食材が硬い方が切りやすいなら、もっと冷やせばいいのでは?」

と思われるかもしれません。

ところが、冷凍状態まで温度を下げてしまうと、今度は食材が硬すぎて切りにくくなってしまいます。

冷凍された食材はチルド状態とは大きく性質が異なり、カットするために必要な力も大きくなります。

例えば対応していないスライサーで硬い冷凍原料を無理にカットすると、刃物だけでなく、機械の各部品にも大きな負荷がかかるので注意しましょう。

♦ 温度に関するスライサーのよくあるトラブル

スライサーのよくあるトラブルで、

「チルド用の機械に解凍が不完全な原料を流して、刃物やドラムが破損し、異物混入になる」

というものがあります。

弊社のミニマルチスライサーの場合、基本的に0.8mm〜1.0mmという薄い刃物を使用しており、カチコチに冷凍された原料を切るのはとても苦手です。

原料が硬すぎると、切る瞬間に刃がよれてしまい、パキンと割れたり、まな板の役割をしている「ドラム」が割れたりします。

ドラムが割れると、修理のために高額な出費になってしまいますので、細心の注意が必要です。

チルド用の機械には、かならず適した温度帯の原料を流すように注意してくださいね。

♦ 食材の加工は機械に適した温度で行おう

食材は温度によって硬さや形の安定性が変わり、カットのしやすさや仕上がりにも影響します。

常温に近いと柔らかくて変形しやすく、加工の仕上がりにばらつきが出やすくなります。

一方で、冷凍状態では硬くなりすぎて、機械や刃物に大きな負荷がかかってしまいます。

チルド用のスライサーを使用する際は、機械に合った温度帯の食材を投入し、温度をできるだけ一定に保つことが大切です。

切れ方がいつもと違うと感じたら、刃物や設定だけでなく、食材の温度も確認してみましょう。

ただし、原料の種類や加工内容によっては、低めの温度帯でも、工夫次第でうまく対応できる場合もあります。

「うちの原料の温度でも加工できるかな?」
「こんなトラブルで困っているよ」

という疑問や不安がありましたら、ぜひお気軽に弊社、または代理店までご相談ください。

最適な解決策を、一緒に考えさせていただきます(^^)

>ミニマルチスライサーの製品紹介ページはこちら

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