2025.10.03

株式会社鳥政本店 西村営業部長インタビュー

辻 博志
Author 辻 博志

こんにちは。兵庫県明石市でスライサー、カッター、成型機などの製造販売を行っているアサヒ産業の辻と申します。

今回は、2014年からアサヒ産業のミニマルチスライサーをご利用いただいている、京都にある老舗鶏肉加工メーカー「鳥政本店」の西村様に、ミニマルチスライサーを使い続ける理由、メンテナンスやその他のサポートについてもお話を伺いました。

ミニマルチスライサー導入で人手不足を解決

●導入機械/ミニマルチスライサーMK-Aタイプ・MK-L字角切りライン

京都の老舗鶏肉加工業者としての実績

私は株式会社鳥政本店に入社して約40年、現在は営業部長をしております。鳥政本店は鶏肉加工業を営んでおりまして、お取引先は学校給食をメインにしております。その他、京都市内のホテルの70-80%は私どもが処理した鶏肉を使っていただいております。ホテルの宴会場、レストランなどで提供される鶏肉料理に、鳥政本店で加工された鶏肉が使われています。

扱っている鶏肉は、90%以上が鶏肉で、銘柄鶏なども取り扱っております。鶏肉以外では合鴨肉なども扱っており、季節的なものとして12月のクリスマスシーズンには七面鳥も取り扱っております。

一般のご家庭向けの小売りではなく、学校給食やホテル、飲食店向けの業務用加工が中心です。錦店には小売り直売所も併設していて、一般のお客様向けに鶏肉の販売や、唐揚げや焼き鳥、ローストチキンなどの加工品も販売しています。

人手不足解決のきっかけとなったアサヒ産業との出会い

2014年に最初にミニマルチスライサーを導入したきっかけは、深刻な人手不足でした。私どもの業界は人が来てもらえない、高齢化が進んでいるという課題を抱えておりました。

それまでは鶏肉の加工を全て手作業で行っておりました。1日2トンの処理を手切りで行っていたのですが、ベテランの従業員が定年で辞めていったあとに、若い方にはなかなか来ていただけないという状況で、人手不足が深刻な問題となっておりました。

社内でも、鶏肉を加工するうえで何か良い方法はないか、機械の導入はどうだろうかという話になりました。ネットで検索したところ、アサヒ産業さんのミニマルチスライサーを見つけました。ホームページを見ると、いろいろな業界の方が導入されており、私どもの業界でも導入実績があったので、「これはいいんじゃないか」ということになりました。

ただし、決して安いものではありませんので、実際に一度見せてもらえないかと相談しました。うちで取り扱っている鶏肉をアサヒ産業さんに持ち込み、実際にミニマルチスライサーを使ってどのような仕上がりになるのかを確認させていただきました。その結果、品質も問題なく、そのまま導入を決定した次第です。いろいろな業界の方の「気に入っています」という口コミも導入の理由にありました。

簡単操作で即戦力に。未来を見据えた設備投資

実際にミニマルチスライサー導入してみて感じたのは、その使いやすさです。難しい機械ではないので、使い方を覚えるのに何日もかかるようなものではありません。もちろん刃物を使う機械ですので安全面には注意が必要ですが、操作自体は非常にシンプルで分かりやすく設計されています。ちょっと教えてもらえば、すぐに使えるようになります。新しく入ってきた従業員でも、その日のうちに難なく使えるようになるレベルです。

食品加工業界全体が人手不足と高齢化という課題に直面している中で、機械化による効率化は必須の取り組みだと考えています。特に職人技が要求される手作業の部分を機械に置き換えることで、技術の継承問題も解決できます。若い世代にとっても、機械を使った作業の方が取り組みやすく、業界への参入障壁を下げる効果もあると思います。

多様な加工ニーズに対応する柔軟性

弊社では主に胸肉ともも肉の切り身加工が多いのですが、合鴨肉のスライスも行っております。鴨南蛮用として、アサヒ産業さんのミニマルチスライサーで加工させていただいております。

ミニマルチスライサーには4種類の刃を用意しており、刃の幅によって1cm角、2cm角、3cm角といった具合に、お客様のご注文に応じて刃を取り替えて対応しております。お取引先のホテルからは「このぐらいの大きさ、このぐらいの薄さの肉が欲しい」という具体的なご要望をいただくことが多いのですが、刃を交換することで様々なサイズに対応できるのが大きなメリットです。

導入前は1日2トンの鶏肉の処理に10人で丸1日かかっていましたが、現在は同じ量を2人で3~4時間で処理できるようになりました。これはかなりの効率化だと思います。

弊社の場合は、処理量・生産量を増やすというよりも、時間短縮の方に重点を置いた活用をしています。人手不足の解決と同時に、短時間で高品質な加工ができるようになったことで、他の業務にも時間を割けるようになりました。

京都の食文化を支える品質へのこだわり

京都という土地柄、品質に対する要求は非常に高いものがあります。特にホテル関係のお取引先は、料理の仕上がりに直結する食材の品質を重視されます。手作業では個人差が出やすい部分も、ミニマルチスライサーを使うことで均一な品質を保つことができるようになりました。

また学校給食においても、まずは安全、そして決められた数量と規格で安定的に納品する必要があります。ミニマルチスライサー導入後は、カットの精度が一定になり、クレームもほとんどなくなりました。結果として、取引先からの信頼もより一層厚くなったと感じています。

新工場稼働で追加導入。投資対効果の高さを実感

初回導入から8年後の2022年、新工場の稼働に合わせて2台目のミニマルチスライサー「L字角切りライン」を新しく導入しました。これにより、さらに効率的な生産体制を構築することができました。新工場の最新の設備に合わせて導入したアサヒ産業さんの別タイプのモデル活用することで、より高度な品質管理と効率的な生産を実現しています。以前はスライスしたものを一度コンテナに移し替えて、次の工程に回していましたが、L字ライン化によってその手間がなくなり、作業時間が大幅に短縮されました。ライン導入後は1時間あたりの加工量が約2割増加し、繁忙期でもスムーズに対応できています。

導入は決して安い投資ではないかもしれません。しかし人件費の削減、作業時間の短縮、品質の安定化を考えると、十分に投資対効果があると感じています。特に人手不足が深刻な現在、機械化による効率化は避けて通れない課題だと思います。アサヒ産業さんのミニマルチスライサーは、そういった課題を解決する優秀な機械でしょう。

万全のアフターサポート体制で安心運用

メンテナンスについては、アサヒ産業さんの担当社員の方が年1回定期的にミニマルチスライサーの点検に来てくれています。その際に「ここは取り替えた方がいい」「ここはまだ大丈夫」といった具合に、必要に応じて部品交換もしてもらえるのも、長く使いたいと思っている側にとって心強いですね。

突然使えなくなると困りますので、この定期メンテナンスは非常に助かっています。同じ関西とはいえ、アサヒ産業さんのある明石市から京都までと距離はありますが、電話で状況を説明すると、すぐに対応してもらえます。以前、スイッチが入りづらくなった時も、その場で解決していただき、機械の停止時間を最小限に抑えられました。このようなサポート体制があるからこそ、安心して機械を使い続けられます。

安心して事業を継続できる長期的なパートナーシップ

2014年の初回導入から現在まで、アサヒ産業さんとは良好な関係を続けさせていただいております。機械の性能はもちろんですが、アフターサポートの充実ぶりが、長期的な信頼関係の基盤となっています。既にお話した定期メンテナンスから緊急時の対応まで、きめ細かなサポートをしていただけるので、安心して事業を継続できています。これは機械を選ぶ上で非常に重要な要素だと思います。

現在2台のミニマルチスライサーを活用していますが、事業の拡大に合わせて、さらなる設備投資も検討しています。アサヒ産業さんの製品は信頼性が高く、長期間安定して使用できるので、投資対効果を考えても非常に優秀だと思います。アサヒ産業さんの機械は、現場の声に応えて進化してきた製品だと思っていますので、今後も一緒により良いラインづくりをしていければと思います。

新しい商品開発や加工方法の改善にも、機械の多様な機能を活用していきたいと考えています。刃の種類を変えることで様々な加工が可能なので、お客様のニーズに合わせた新しい商品提案もできるのではないでしょうか。

同じような課題を抱えている会社は多いと思いますが、特に鶏肉を扱う業界では、間違いなく効果を実感できると思います。京都では魚屋さんも多いですから、例えば、ハモの骨切りのように細かく処理する際にも、刃を変えることで対応できるのではないでしょうか。食品業界、工場でも高齢化と人手不足の問題を抱えているところが多いので、活用できると思いますよ。

【株式会社鳥政本店】
〒601-8392
京都府京都市南区吉祥院内河原町8
●公式サイト
https://www.torimasa.jp/
●錦小売直売所
https://torimasa.jp/nishiki.htm

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