様々な加工ができるミニマルチスライサー

こんにちは。
兵庫県明石市で食品加工機械の製造販売をしている、アサヒ産業の辻です。
今回は、当社の定番モデル「ミニマルチスライサー」に関して、ミニマルチスライサーが苦手なことに関して書いてみたいと思います。
ミニマルチスライサーは、魚介類・畜肉類の加工に優れた作業効率を発揮できるほか、工具なしでも簡単に分解や洗浄が可能な万能加工機械です。
カットはもちろん、表面だけに切り込みを入れる「スリット加工」や、原料に穴を開けて柔らかくする「テンダライズ加工」も1台で行うことが出来ます。
しかし、万能である一方で、取り扱いに注意していただきたい点があります。
ここでは、お客様からよくいただくお問い合わせから、2点ご紹介します。
1.固い食材は切らないで
1つ目の注意点は、ミニマルチスライサーで固い食材を切らないことです。
お客様から「きちんと解凍されてない状態の肉や、繊維質の多い生野菜などを切ろうとして、刃やドラムが破損した、、、」といったご相談が多く寄せられます。
ミニマルチスライサーは、丸刃の多層刃の搭載により、速いカットスピードでホルモンや鶏の皮などの柔らかいものをキレイにカットできる機械です。
しかし、刃の厚みがおよそ1mmと薄い分、解凍されてない状態の肉や、繊維質の多い生野菜など、固さのある食材を無理に加工しようとすると、刃が割れてしまうことも、、、
また、刃が割れることで、ドラム(まな板の役目である部品)の破損やフレームの変形、機械の停止などのトラブルが発生する場合もあります。
加工の際には、肉が中まで解凍されているか、繊維質の多い生野菜が含まれていないかのチェックをお願いしますm(__)m
2.定量カット用の機械ではありません
2つ目の注意点は、ミニマルチスライサーが定量カット非対応であることです。
「定量カット」とは、決まった重さにカットすることを指します。
ミニマルチスライサーは、決まった幅でカットする「定寸カット」用の機械で、決まった重さにカットする「定量カット」は対応できません。
ただ、定量スライサー(ポーションカッター)ですと、1台何千万円という機械が多いので、なかなか手が出ない、という方も多いと思います。
ミニマルチスライサーの場合、センサーを使った定量カットは出来ませんが、カット幅を変更することで、だいたいの大きさや重さに揃えることは可能です。
お客様の求める精度や歩留まりによっては、対応できることもありますので、ぜひご相談ください。
まずはご相談ください!
以上が、ミニマルチスライサーを利用する際の注意点です。
ただし、これらの注意点は、やり方の工夫により、カットが可能になる場合もあります。
例えば、固い食材の加工をしたい場合、ドラムの幅を広げる、フレームを強化することで、カットに対応できる場合があります。
また、定量カットをしたい場合も、セッティング次第では、狙った重さに近づけることが可能です。
食品加工では、食材の状態やセッティングにより、普段では加工できないものも、対応できるようになる場合があるので難しいところです(汗)
もし、ミニマルチスライサーを使用していて、困ったことや疑問に思う点があれば、ぜひ一度弊社または、お近くの代理店までお気軽にご相談ください。
皆様からのご連絡を、心よりお待ちしております!