こんにちは。兵庫県明石市でスライサー、カッター、成型機などの製造販売を行っているアサヒ産業の辻と申します。
ミニマルチスライサーをご利用中のお客様からよくいただくお問い合わせに「コンベアベルトが滑る」というご相談があります。
実はこの症状、誤った対応をすると機械が故障する場合があるので注意しなければなりません。
今回は、ミニマルチスライサーのコンベアベルトが滑る原因と、正しい対処方法について解説します。
コンベアベルトが滑る原因はゴムライニングプーリーの摩耗
コンベアベルトが滑るときの主な原因は「ゴムライニングプーリーの摩耗」が挙げられます。
ゴムライニングプーリーとは「コンベアベルトを動かすための駆動ローラー」のことです。プーリーの表面に施されたゴムがベルトをしっかりとグリップすることで、ベルトとプーリーが一緒に動きます。
ゴムライニングプーリーは長年使用していると表面のゴムが摩耗してしまい、ベルトをうまくつかめずに滑るようになります。
ゴムライニングプーリーが摩耗する原因は、ベルトのテンションがきつすぎることがほとんどです。
ベルトは機械を使用しているうちに、原料のドリップに含まれる塩分などで繊維が固くなり、自然と縮んでテンションがきつくなります。
以下は、劣化したベルトと使用前のベルトを比較した動画です。動画を確認すると、劣化によりベルトが縮んでいる様子が分かるかと思います。
▼【参考動画】コンベアベルトは劣化するとどうなる!?
コンベアベルトのテンションがきつい状態を放置していると、以下のようなトラブルが発生するので注意しましょう。
・ベアリングの消耗が早くなり破損する
・ガイド(片寄り防止の桟)の削れや脱落
・ナイフエッジの変形
・ゴムライニングプーリーの摩耗 → ベルトが滑るようになる
コンベアベルトは定期的なテンション調整が必要
前述したトラブルを避けるためにも、コンベアベルトは定期的なテンションの確認や調整が必要です。
ここで問題ですが、コンベアベルトの張り具合で正しいのは以下のどちらでしょう?
A. ずれないように、きつめに張る
B. 滑らない程度に緩めに張る
正解は「B. 滑らない程度に緩めに張る」です(^^)
よく「テンションはきつめに張る」が正解と思われる場合がありますが、こちらは誤りです。
なぜテンションは緩めが正解なのかというと、コンベアベルトの役割はあくまで「搬送」になります。
滑らなければ特にきつめに張る必要はありません。
ベルトの調整方法については、機械購入時の取扱説明書に記載されていますので、そちらをご確認ください。
ベルトが滑るときの正しい対処法は「ゴムライニングプーリーの交換」
コンベアベルトが滑るときは「ゴムライニングプーリーの交換」が正しい対処法になります。
誤ってコンベアベルトのテンションを強くして対処しようとすると、再びゴムライニングプーリーがすり減ってベルトが滑りやすくなるほか、機械の故障にも繋がります。
ゴムライニングプーリーの交換、コンベアベルトの調整などについては、機械の取扱説明書に記載しております。
また、以下のYouTube動画でも詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
▼【参考動画】【アサヒ産業】コンベアベルトが滑る時の対応
コンベアベルトのトラブルを防ぐポイントのまとめ
コンベアベルトのトラブルを防ぐポイントのまとめは以下の通りです。
・ゴムライニングプーリーの摩耗をチェック
・ベルトは縮むので定期的なテンション調整を行う
・ベルトのテンションは「滑らない程度」で緩めに
・過剰なテンションは故障の原因になる
・ベルトが滑るときはゴムライニングプーリーを交換しよう!
・不安なときは専門スタッフに相談!
「ベルトが滑っている気がするけど、交換が必要?」
「自社で調整できるか不安・・・」
そのような時は、弊社またはご購入の代理店までお気軽にご相談ください。
お客様の状況をうかがい、より良い対策をお伝えさせて頂きます(^^)
また、アサヒ産業ではトラブルを事前に防ぐため、定期メンテナンスも実施しております。
こちらは有償にはなりますが、機械の使用状況に応じて、半年や1年ごとの点検を提案させて頂いております。ぜひご検討ください。
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